現場思考力ゼミ ―中学入試を使って現場思考力を培う―

現場思考力とは、与えられた条件や自分の持っている常識、知識を組み合わせて、何らかの推論や結論を出す力のことをいいます。中学受験の社会入試問題を使って、現場思考力の養成をはかることを目的に、2014年に双方向性を持ったブログとして運営していました。生徒の答案を添削して公開するという取り組みでした。このブログではその問題と解説の一部を保存しています。

02麻布H25 解答解説(中学入試で培う現場思考力)

 政治家がテレビに登場するときにメイクさんをつけている?

 

政治家がテレビ番組にもよく出てくることは知っているでしょう。ニュース番組だけではなく、日曜日の朝のNHK日曜討論」や、テレビ朝日朝まで生テレビ」といった政治の討論番組にも政治家は参加します。ときには、バラエティ番組に出ていることも。国民の支持を得るために、あの手この手を使うのです。

 

さて、今回の問題は「新聞やラジオを利用するときと比べて」という問題文の条件を読み落とさないことが大切です。新聞やラジオとテレビでは何が違うのだろう?そう考えていけば、答えに近づくでしょう。

テレビだと映像として流れます。政治家の姿はテレビを通して、国民に見られるのです。たとえば、テレビに出ているときにほおづえをついてだるそうにしていたり、足を投げ出していたら、きっと印象はよくありませんよね。あるいは、アロハシャツに短パン姿で登場すると、「え?」と思われてしまうでしょう。

テレビを利用してメッセージを伝える際には、身なりや姿勢、顔の表情、話し方に気をつけなければなりません。良い印象を持ってもらいたいですからね。特に今回は新聞やラジオと比べる必要があるので、目に見えることを答えることが求められます。

 

 ちなみに、政治家がテレビに出るときは、メイクさんをつけることがあるそうです。髪の毛もしっかりセットして、お化粧もして、少しでも印象をよく見せようとするために。

どんな政治を行っているのかというだけで支持されるされないが決まるわけではなく、見た目も求められる世の中なのです。

 

 ちなみに最近では、FacebookなどのSNSを使ってアピールする政治家も増えてきました。安倍首相もFacebookを活用して、自分の考えを発信しています。Facebookやブログによっていつでも素早く自分の考えを表明できるようになるという長所がある一方で、チェックがないままついうっかり余計なことを話してしまい批判にさらされる可能性があるという短所もあります。

 政治家も試行錯誤しながら、国民の支持を得ようと努力しているのでしょう。

 

 

解答

 国民に良い印象を持ってもらうために、身振り手振りや話す態度に気をつけ、印象を悪くしないような服を着るようにしている。