01駒場東邦H23 解答解説(中学入試で培う現場思考力)
夢の一戸建てを持つには?
憧れのマイホーム。しかも「庭の付いた一戸建ての住宅」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?
「庭付きなんてすごい」「高そう」という声が聞こえてきそうですね。一戸建てよりマンションに住みたいという人もいるでしょうが、いつか庭付きのマイホームをほしいなぁと思う人は少なくありません。
さて、今回の問題。Cの地域にはマンションやアパートなど集合住宅が多いのだけれど、Dの地域には庭の付いた一戸建ての住宅が多いのはなぜか?という問題です。図をよく見るとたくさんヒントがあります。
まずは駅からの距離。駅から近い方が土地の値段は高くなりますよね。駅から近くて一戸建てとなると、ものすごく値段が高くなってしまいます。だから、一戸建てよりは安いマンションやアパートがつくられるのです。一方、駅から遠いのでDの地域は土地の値段が安くなりますよね。不便な分、土地の値段が安くなり、一戸建ての住宅がつくられるのです。だいたい、世の中の多くのことに「お金」は関係してきます。その視点で考えられないかなと思ってくださいね。
次に道路に注目してください。Dの地域は主要な道路が近くにあります。庭付き一戸建ての住宅に住む人は、きっと「あれ」を所有していると思いませんか?
そう、車です。駅から遠くて不便に見えますが、車を使って生活しているのなら、駅から遠くても不便さを感じないかもしれませんね。
電車で知らない街を訪れたら、降りて周りを見渡してみましょう。きっとマンションやアパートは駅の近くに多く、一戸建ては駅から離れたところに多くあるはずです。あるいは、あなたが住んでいる街でも同じことが言えるかもしれません。日常生活の中にも、考えたり気づいたりするヒントって、たくさんあるのです。
もちろん、地方に行けば行くほどマンションやアパートは少なくなるので、駅前にも一戸建てはたくさんあるでしょう。だって、そもそも土地が安いので一戸建ての住宅であっても土地代があまりかからないからです。
解答例
Dの地域はCの地域より駅から遠いため土地代が安く、住宅を作るための土地を得やすい。また、主要な道路に近いので一戸建て住宅に住んで車を持っている人にとっては便利だから。